Webデザイナーとして働いていると「年収がなかなか上がらない」「将来このままで大丈夫かな」と感じる方は少なくありません。
実際、スキルだけでなく「働き方」や「環境の選び方」によって年収は大きく変わります。
本記事では、2025年の最新状況を踏まえて、Webデザイナーが年収を上げるための5つの方法を紹介します。
未経験から経験を積んだ人、フリーランスや副業に挑戦したい人まで、幅広く参考にできる内容になっていますので、ぜひ自分に合った方法を見つけてください。
筆者プロフィール
Webデザイナー・グラフィックデザイナー
Web制作歴15年以上。デザイン制作会社で3社働いた後に独立。
岐阜県を拠点に、フリーランスとしてWebサイトや紙媒体のデザインを手掛けています。デザインだけでなく、コーディング・WordPress構築・文章作成・写真撮影・保守サポートまで幅広く対応。企画から運営まで一貫してサポートし、「ただ作る」のではなく、お客様の想いや課題を理解し、伝わる・成果につながるものづくりを心がけています。
1. 方法1 転職で“働く環境”を変える
Webデザイナーの年収は「スキル」だけでなく「どんな環境で働くか」で大きく変わります。
実際、同じスキルでも会社を変えるだけで年収が100万〜200万円以上違うケースもあります。
年収を上げたいなら、“どこで働くか”を戦略的に選ぶ視点が欠かせません。
会社選びの視点
制作会社・事業会社(インハウス)・広告代理店など、所属先によって評価軸や年収は異なります。大事なのは「自分がどんなキャリアを積みたいか」「その会社でどんな経験が積めるか」それにより「年収がどう伸びていくか?」を事前に見極めた上で選定することです。
成長できる環境を選ぶ
短期的な給与だけでなく、どんな案件に携われるか・どんな役割を任せてもらえるかも重要です。UI/UX設計やディレクションに関われる環境で経験を積めば、数年後にはさらに高単価・高待遇のポジションにチャレンジできるでしょう。
方法2 副業・業務委託で「自分の市場価値」を知る
いきなり転職を考えるより、まずは副業・業務委託で自分の市場価値を確認するのも有効です。特に業界の経験年数がまだ浅い方には(1~5年)おすすめです。
実際に案件を受けることで、自分のスキルが「いくらで通用するのか」を客観的に理解できます。また、社外案件の経験が転職時のポートフォリオ作成にも活かせます。
市場価値をつかむ方法
副業や業務委託を通じて、自分の「市場価値」を客観的に測ることができます。
具体的な方法例
・クラウドソーシングや求人サイトで相場を調べる
同じスキルでどのくらいの単価で募集されているかを知ることができます。
・実際に案件に応募する
自分のスピードや品質が、報酬と釣り合っているかどうかを判断できます。こうした経験を積むことで「自分はこの分野では○円の価値がある」と把握でき、転職や独立時の会社探しや交渉時にも役立ちます。
副業・業務委託で客観的な評価を得られる
社外案件では、これまでの職場とは異なるクライアントやディレクターからフィードバックを受けます。第三者からの評価を通じて、自分では気づいていなかった強み・改善点が明確になり、市場での立ち位置を客観的に理解できます。
方法3 UI設計・ディレクションなど上流工程をめざす
要件定義、UI設計、ディレクションなどの上流工程を担当できるようになると、報酬は確実に上がります。 設計スキルは一朝一夕では身につきませんが、社内プロジェクトでの体験を積むことで着実にステップアップ可能です。
「作る」から「設計する」へ
年収を上げるには、単純な制作作業だけでなく、上流工程に関わるスキルを身につけることが有効です。UI設計や情報設計、プロジェクトの進行管理などは、クライアントにとって価値が高く、その分報酬も高くなります。
マネジメントスキルで市場価値UP
デザイナーとしてのスキルに加え、チームをまとめたり、クライアントと折衝する力を持てば「デザイナー兼ディレクター」として評価され、年収が大きく変わります。
担当業務別 年収目安(参考)
| 職種 | 職種 | |
|---|---|---|
| Webデザイナー | 約380万円〜 | デザイン・コーディング |
| UI/UXデザイナー | 約500万円〜 | 要件定義・体験設計 |
| Webディレクター | 約550〜700万円 | 企画・進行管理・調整 |
方法4 マーケティングを理解し、提案できるデザイナーになる
デザインを「見た目」だけで終わらせず、“成果を出すための設計”として考えられる人は強いです。マーケティングや分析の知識を身につければ、ディレクターやプランナーに近い立場として報酬が上がります。
「デザイン=問題解決の手段」として提案できるかどうかが差を生みます。
デザインだけでは差別化できない
近年、Webサイト制作は参入者が増加して飽和状態であり、また高いデザイン品質が求められない仕事では単なるデザイン作業では差別化が難しくなっています。
また同じレベルのデザイナーがいた場合、マーケティングの視点を持っている人材、数字でも考えられる人材はまだ少なく、採用される確率が高くなります。
成果に直結するデザインを提供
SEOやSNS運用、コンバージョン率改善などを理解した上で提案できれば、クライアントから「頼れるパートナー」として重宝されます。結果として、単価の高い案件や長期契約につながりやすくなります。
また自分が直接マーケティングに関わらない場合でも、その知識を持っておくことで、マーケ担当者やディレクターから信頼を得られ、採用や継続的な仕事の発注につながります。
方法5 発信とポートフォリオで「価値を伝え、信頼される」
どれだけ実力があっても、見つけてもらえなければ評価されません。
SNSやブログ、ポートフォリオで「どんな考えでデザインしているのか」を発信することで、クライアントや採用担当に“信頼されるデザイナー”としての姿を伝えられます。
仕事の幅を広げる上でも、発信力も年収アップの重要なポイントです。
自分を発信して差別化、説得力を上げる
SNS、ブログ、note、ポートフォリオサイトなどで積極的に発信することで、他のデザイナーと差別化して、説得力を上げることができます。
また採用検討段階やフリーランスでは取引の開始前に、相手が自分の今までの活動をWeb上で情報を知ることで信頼感や説得力が増して、採用や発注につながりやすくなります。
時間をかけて積み上げていく必要があるので、その継続性も評価されますし、提出した書類以外の情報も知ってもらえます。他のデザイナーとの差別化にもつながるのでおすすめです。
ポートフォリオの工夫で案件獲得率UP
単なる作品集ではなく、制作意図やその後の成果を説明したポートフォリオを作ると、信頼度が高まり、より高単価の案件につながりやすくなります。
「どんな課題をどう解決したか?」を明確に記載することで、相手にとっての価値が見えやすくなり、単なるデザインスキル以上の評価を得られます。
まとめ:年収を上げるカギは「スキル」だけでなく「キャリア設計」
年収を上げるために大切なのは、「スキルをどう活かすか」×「どんな環境を選ぶか」という視点です。 転職、副業、上流工程へのステップアップ、マーケティング理解、そして発信力。これらを組み合わせながらキャリアを設計していくことで、Webデザイナーとして安定的に年収を上げることができます。
2025年の今こそ、自分の働き方を見直し、収入アップにつながるアクションを始めてみましょう!
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